普段聴いている音律は平均律、1オクターブを12等分した音律です。

半音が100¢(セント)、1オクターブは1200¢になります。

セントというのは2音間の比率で、これとは別に音そのものの高さ(ピッチ)を表すHz(ヘルツ)があります。

音の基準を表す A=440Hz は「ラ」の音ですね。

オクターブ下の「ラ」は220Hz、オクターブ上の「ラ」は880Hzになり、完全8度(1オクターブ)の比率は1:2です。

この比率は例えば

Aの完全5度上のEは660Hz、このEのオクターブ下は660Hzの半分で330Hz

したがって、
完全5度は220Hz:330Hzで2:3
完全4度は330Hz:440Hzで3:4

の比率になります。

A=440Hzを1とすると
オクターブ上のAは880Hz(2倍)
その完全5度上のEは1320Hz(3倍)
その完全4度上のAは1760Hz(4倍)
となります。

では5倍はどうなるかというと、2200Hz。これはAでもEでもなくC♯の音になります。

これに関しては倍音でまた話しますよー。


僕は数学は超苦手で、模試とか一桁ばっかりでしたが、こういうのを考えるのは嫌じゃないです。

何でこんな話をするのかというと、この音程の割合は平均律ではなく、純正律での話という事です。

倍音はこの純正律が鳴っています。しかしピアノは平均律で調律されていて、コードを弾くと純正律と平均律が混ざり合うという事です。

具体的には、純正律の完全5度は平均律の完全5度より2¢低いのです。

2¢ってほとんど変わらへんやん!
って思ったらだめです。

5度圏一周したら24¢変わるんですよ!!

24¢って約1/8音ですよ!半音の半分の半分です。

1/8音て何やねんて思った人はごめんなさい、ややこしい話です。


いや、大きな違いです。

5度圏一周しても元に戻らないんですよ!

どんどん離れていくんです。

これは大事件ですよ。

何じゃそら。

またそのうちね😉


植田 良太

植田 良太 ピアニスト・アレンジャー バークリー音楽大学で学んだ理論をもとに現在も最先端の理論を追求したり、独自の解釈で演奏に反映しているが、そのサウンドは非常に感覚的である。 一般的な音楽理論以外にも、現役のプロミュージシャンに向けた実践向けの理論レッスンや高度な楽曲分析、音楽講師の方のためのアドバイスなども行なっている。

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